○ 鹿児島県におけるたばこ栽培の歴史 | ||
本県におけるたばこ栽培の歴史は、わが国で最も古く、指宿の里に西暦1600年頃栽植されたのが 始まりといわれており、以来ほぼ400年近くの間、時の政治経済の動向や消費嗜好の変遷に対応しな がら、栽培技術の研究改良が進められた結果、県下のほぼ全域で栽培され、永く農家経済を潤すととも に、地域産業の大きく寄与してきた。 かごしまおはら節「花は霧島、たばこは国分」の歌詞に代表されるように、当県は古来銘葉産地とし て栄えてきた。 また、いちき串木野市冠嶽の大岩戸神社周辺には「自生たばこ」が存し、たばこ神社発祥の地とされ るなど数々の伝承を残している。 銘葉「こくぶ」に代表される在来種は、専売に移ってからも藩政時代の品質優秀性を維持し、「敷島」 「薩摩刻」の高級銘柄の原料として、品質・面積ともに全国に冠たる評価をうけ産地の黄金時代を築い たのであります。 昭和55年3月編さん「鹿児島県たばこ史」より |
冠嶽「たばこ神社」 |
〇 年次別葉たばこ耕作実績 |
年次 | 種類 | 人員(人) | 面積(ha) | 重量(kg) | 買入代金(千円) | |
明治37年 | 在来 | 51,874 | 4,367 | 5,086,684 | 1,556 | |
大正元年 | 在来 | 50,312 | 4,328 | 4,805,373 | 2,196 | |
昭和元年 | 在来 | 69,883 | 6,791 | 9,385,677 | 12,312 | |
平成元年 | 黄色 | 2,319 | 2,369 | 5,736,831 | 11,919,074 | |
令和元年 | 黄色 | 196 | 404 | 1,035,441 | 1,965,934 |
〇 鹿児島県たばこ耕作組合の変遷 | ||||
明治34年垂水村(現垂水市)に同村の耕作者を集めて結成されたのが、耕作組合のこう矢(し)とされる。 大正4年9月「鹿児島県煙草耕作聯合組合」が設立 昭和13年9月「鹿児島県たばこ耕作組合聯合会」 昭和22年「鹿児島県たばこ耕作連合会」に名称変更 昭和33年5月2日「たばこ耕作組合法」公布 昭和33年8月鹿児島地区、市来地区、曽於郡、加世田地区、薩摩地区、出水地区、伊佐地区、種子島地区、指宿郡、姶良地区 鹿屋地区、根占地区組合設立認可 昭和33年10月23日県連合会設立登記 平成元年4月1日県下12組合と1連合会が大同団結し、「鹿児島県たばこ耕作組合」が成立 平成16年度:南薩事業所、北薩事業所、大隅事業所、種子島事務所、大島事務所へ再編 令和2年4月1日:南薩、北薩、大隅事務所を閉所し、都城事務所を開所。 |
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参考資料 「薩隅煙艸録」 「鹿児島県たばこ史」 |
「薩隅煙艸録」 | 明治14年に発行された靑江秀の煙草録(薩隅煙草録)は、蔫録と並ぶたばこ関係文献の二大古典の一つである。 本書は薩摩・大隅の二国、それも国分、出水、指宿を中心とするたばこ生産地の詳細なルポルタージュである。 明治初期のたばこ耕作、流通、ひいては当時の農業事情を知る上で、またとない貴重な文献である。 |
「鹿児島県たばこ史」 | たばこ耕作組合法制定20周年記念事業としてが刊行された。 |
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