◎ 台 風 対 策 ◎ 
   
 台風被害(平成8年7月20日) 
(1)台風前の対策 
 @台風に関するテレビ、ラジオ、新聞などの報道に関心を持ち、的確な情報をもとに万全な
  対策をとる。

 A乾燥施設の稼働状況、収容力など考慮し、可能な限り収穫乾燥する。

 B成熟期に台風襲来の場合は、可能な限り適熟葉の合葉、本葉を収穫乾燥することが緊急対
  策である。

 C遊休乾燥施設、既乾燥終了施設の利用

 D貯蔵施設の雨漏り点検対策

 E発電機の準備
 
 (2)台風後の対策
 @台風通過直後、乾燥室貯蔵施設の点検

 A落葉があった場合は、労働力、乾燥施設の稼働状況を考え、価値のある葉は早めに拾って
  乾燥する。

 B台風通過後、直ちに降雨がない場合は、塩害の心配も考えられるので、ほ地の状況をみて
  対処する。
 
 (3)停電時の処置対策
 台風時は、乾燥中に停電になることがある。乾燥中の葉たばこの状態によって処置すること
 が望ましい。
  @停電対策用として発電機を設備する。

  A蒸酵、黄変期で葉中水分が多いときは、発酵熱によって、ムレを起こし、腐れる恐れが
   あるので、戸窓を開き換気をはかり、葉たばこを冷やす。

  B色沢固定期以降で葉中水分が少ないときは、葉温が下がるとヨゴレ褐変が起こるので、
   戸窓を密閉して葉温が下がらないようにすると同時に制御ボックスの指示温度を40℃
   程度にしておき送電が開始されても温度が急上昇することのないようにする。

  C送電が開始されたら徐々に昇温(1時間に3℃位)し、元の指示温度にもどす。ガラス
   窓にくもりを生ずれば排湿する。
   この場合、ヨゴレ、褐変にならないよう湿球温度が37℃程度になるようにする。

◎風害対策は早作早進型耕作法で正常作柄が基本
 鹿児島県は立地的に台風の襲来が早い、例年7月中旬から下旬頃になると上陸する台風がある
 ことを考慮して、早作で肥料切れの良い正常作柄を耕作することが基本である。