◎ 細葉病(さいよう病) ◎ 
↑罹病株
↑罹病株
↑集団発生状況
《 生 態 》
  ・生理的原因により発生する病害の1つとされている。
  ・苗床では、苗が2〜3週間を経過した頃から発生し、畑では移植後から間もなく発生が
   見られるようになる。
  ・病徴は軽いものでは心葉が褐色し、環境の変化と共に回復しやすい。
  ・重症のものでは葉が全く紐状となり、節間は短縮して草丈も低く、多数変形葉を形成す
   る。
  ・発生の原因については、なお不明な点が多いが、土壌環境条件によるもので、水分過多
   による通気性の不良や、土壌反応、土壌中の有毒物などが原因といわれる外、土壌細菌
   や土壌栄養、ことにチッソの欠乏なども関連があるといわれる。
《 防除対策 》
  ・苗床の床土は排水の良い土を用い、発生しそうだったら潅水を控えめにして中耕をくり
   かえせば回復することもある。
  ・完熟した堆肥をなるべく多量に施用し土壌の団粒化をはかる。石灰の過用は団粒をこわ
   すことがあるので量に注意する。
  ・他から水が流入しないよう、畦間に水が溜まらないよう排水を良くする。
  ・冬期の畑の中耕は土壌の団粒化によい。開墾地や天地返しのあと地などでは特に必要で
   ある。
  ・発病の経歴があるほ地や牧草栽培跡地はできるだけタバコ栽培をさける。
  ・畑で発生しはじめたら、まず排水を図り、本土寄せ後であっても畦の上まで、ていねい
   に中耕し、再び土寄せしてやれば回復する場合がある。