《伝 染 経 路》 |
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《 生 態 》 |
・本病は、トマトやナスの青枯病と同一種の細菌によって引き起こされる病害である。
・本菌は、罹病したタバコの根から土壌中に放出される。畑の汚染度はタバコの残幹抜き取り
時がもっとも高く、以後しだいに減少する傾向を示すが、少なくとも4〜5年は、タバコに
感染しうる菌量が土壌中に生存する。
・土壌中の立枯病菌はタバコの根の傷口から侵入し幹を経て葉脈まで移行する。
・有機質の少ないほ地、耕土の浅い耕起回数の少ないほ地は早期発生が多い。 |
《 被害の様子 》 |
・発病初期はタバコの茎の片側だけの葉がしおれ黄化する。
・葉がしおれた側の茎に地際部からはじめ黄色で後に黒褐色となる条斑を生ずる。
・茎を縦に割ると表皮層だけが黒変しており、切断すると白濁した汚汁がでてくる。
・病勢が進むとしおれた葉は黄化褐変し、茎全体が黒変し枯死する。 |
《防除対策》 |
・罹病残幹はできるだけ早く抜除する。残幹抜除が遅れると罹病根が土壌中に残りやすく、
畑の汚染度が著しく高まる。また、新しく発病株を増加させることになる。
・本菌は乾燥に弱く、また、低温にも弱いので、夏期から冬期にかけて深耕し、外気にさらす
ようにする。深耕することで病原菌の密度を大きく低下させる。
・良質堆肥など有機物を多く施用する。
有機物は土壌の状態をよくし、根の健全な発育を助ける。
・激発畑で秋期全面消毒を行うが、発生のおそれがある畑、春消毒畑では、土寄せの省略、
または小土寄せにとどめる。
・畑の排水につとめ、畦間に雨水のたまらないようにする。また、別の畑から流れ込む雨水を
さける。
・立枯病の発生時期が遅れるほど被害が軽くなるので、作柄を早め総合的に諸対策を実施する。
・畦面被覆栽培のものは移植後30〜35日でマルチの中寄せスソ切りをする。
・わき芽取り、心止めは二次感染の恐れがあるので晴天時に行う。
・水田では夏期に湛水を行う。 |
《薬 剤 散 布》 |
たばこ用農薬使用基準書参照
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