《 生 態 》 |
・本病の病原ウイルスは耐性がきわめて強い。罹病残幹根中のウイルスは腐敗するまで感染力が
ある。
また、本ウイルスはきわめて伝染力が強く、苗床や畑で1本でも感染すると、それが伝染源と
なって、管理作業中に器具や手による接触で次々に二次感染する。 |
《 被害の様子 》 |
・感染の初期症状は新葉の葉脈が透化し、葉緑が裏側に巻く。
・葉に濃淡(葉脈緑帯)、奇形を生じ、生育が停滞する。
・罹病株の下葉にゴマないしアズキ粒大のえそ斑を生ずる。
・同じ畦に連続して何本も発生することが多い。本病は移植、土寄せ、わき芽とりなどの作業中
に接触によって次々と伝染する。 |
《 防除対策 》 |
・苗床における感染を防ぐ。苗床管理には十分注意し、管理する前に手洗いを励行する。
・苗床肥土は親床、子床とも蒸気消毒(90℃、10分〜15分)する。
・苗床資材は消毒するか汚染されていないものを用いる。
・移植時における感染を防ぐ。移植前の手洗いの励行、水を用意する。
・苗床での感染株をよく見分け、発病株のあった場合、その周辺の苗は健全にみえても移植
しない。
・深植えをさけ、タバコの葉に土が付着しないようにする。
・移植後、間もない時期の早期発病株は抜き取り、植え替える。
・土寄作業の場合、発病株が点在する畑では予め発病株を抜き取り、土寄を行う。
・タバコの葉がぬれている時、土寄せ、わき芽とり、心止はさける。
・発病株には予め、目印をつけ、上記作業は最後に行う。
・ポリカットには注意し、時期を失わないこと。また切開部分から手でタバコ頂部を引き出さ
ない。
・収穫後の残幹根はできるだけ畑に残さないように焼却する。
夏期深耕と耕うんを数回して、排水をはかり、土壌中の根や茎葉のくずを早く腐敗させる。
特に後作水稲の場合には、罹病株をすき込むとウイルスが残存しやすいので、よく取り除き、
耕うんをして排水通気をはかり、罹病株の腐敗、分解を促進する。 |
《 薬剤散布 》 |
たばこ用農薬使用基準書を参照
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