◎ タバコモザイク病 ◎ 
 
↑本畑初期の感染株(濃淡斑と凹凸)
↑本畑における発生状況
 ↑被害畑の状況(心止前)

伝 染 経 路

《 生 態 》
  ・本病の病原ウイルスは耐性がきわめて強い。罹病残幹根中のウイルスは腐敗するまで感染力が
   ある。
   また、本ウイルスはきわめて伝染力が強く、苗床や畑で1本でも感染すると、それが伝染源と
   なって、管理作業中に器具や手による接触で次々に二次感染する。
《 被害の様子 》
  ・感染の初期症状は新葉の葉脈が透化し、葉緑が裏側に巻く。
  ・葉に濃淡(葉脈緑帯)、奇形を生じ、生育が停滞する。
  ・罹病株の下葉にゴマないしアズキ粒大のえそ斑を生ずる。
  ・同じ畦に連続して何本も発生することが多い。本病は移植、土寄せ、わき芽とりなどの作業中
   に接触によって次々と伝染する。
《 防除対策 》
  ・苗床における感染を防ぐ。苗床管理には十分注意し、管理する前に手洗いを励行する。
  ・苗床肥土は親床、子床とも蒸気消毒(90℃、10分〜15分)する。
  ・苗床資材は消毒するか汚染されていないものを用いる。
  ・移植時における感染を防ぐ。移植前の手洗いの励行、水を用意する。
  ・苗床での感染株をよく見分け、発病株のあった場合、その周辺の苗は健全にみえても移植
   しない。
  ・深植えをさけ、タバコの葉に土が付着しないようにする。
  ・移植後、間もない時期の早期発病株は抜き取り、植え替える。
  ・土寄作業の場合、発病株が点在する畑では予め発病株を抜き取り、土寄を行う。
  ・タバコの葉がぬれている時、土寄せ、わき芽とり、心止はさける。
  ・発病株には予め、目印をつけ、上記作業は最後に行う。
  ・ポリカットには注意し、時期を失わないこと。また切開部分から手でタバコ頂部を引き出さ
   ない。
  ・収穫後の残幹根はできるだけ畑に残さないように焼却する。
   夏期深耕と耕うんを数回して、排水をはかり、土壌中の根や茎葉のくずを早く腐敗させる。
   特に後作水稲の場合には、罹病株をすき込むとウイルスが残存しやすいので、よく取り除き、
   耕うんをして排水通気をはかり、罹病株の腐敗、分解を促進する。
《 薬剤散布 》
たばこ用農薬使用基準書を参照